とはいえ、私はすべてを受け入れることは出来てはいなかった。
それはそうだ。突然女にされてしまったことを、一時の快楽で完全に受け入れることなど出来はしない。
それでも一旦、お姉ちゃんに屈したことは私の心の中で、支えにもなっていた。
何があろうと、お姉ちゃんは、私を「幸せにしてあげる」と約束してくれたのだ。
その安心感は、なかなか受け入れることの出来ない変化に対する不安を補って余りあるものだった。
私は、つまりは勝手に私の運命を激しく変えてしまった、お姉ちゃんに心のそこから従属していた。
お姉ちゃんには、男だったころの私が知ってるとおり、
普段の日常生活があった。今は何もすることのない私とは違って外出もしなければいけない。
ずっと私のそばにいるわけにはいかない。
でも、今私のそばから一瞬でもおねえちゃんがいなくなると、とてつもない不安に襲われてしまうのだ。
資産家で政治家の「父親」とも初めて会った。
「一人娘のたっての願いだから」私のことを認知した形にして受け入れたと言っていた。
だが、今の私にとって、「親」はお姉ちゃんしかありえなかった。
女としては赤ん坊も同然の私は、本当にトイレやお風呂すら、お姉ちゃんと一緒でなければいやだった。
お姉ちゃんの与えてくれる快楽は、男だった私にとっては物凄いものだった。
お姉ちゃんが外に行ってしまったときは、その余韻に浸るしか逃げ道がない。
そうでないと、男だったころのこととか、考えてしまって、やり残してしまったことや、
親のことや友達のことを考えてしまって、やりきれなくなる。
そんなことは考えたくない。
お姉ちゃんにそんな悩みをぶつけたときには、
「そんなこと分かってるよ。そんなことまでひっくるめて、あなたを幸せにしてあげるって、言ったんだよ」
という答えが返ってきた。
「ゆっこは私の一番の親友なの。これからも妹であると同時に、親友なの。
私は男だったころのゆっこが好きじゃなかったわけじゃない。
そうじゃなくて、本当に、恋愛関係になって、いつかゆっこを失うのが、本当に怖かった。
だから、あなたの人生を丸ごと私のものにしたかったの」
こういった言葉が、私の心の中にあるわだかまりを少しずつ壊していった。
私にはお姉ちゃんしか頼れる人がいないのだ。
だから、お姉ちゃんのいない間は、お姉ちゃんの与えてくれたもの―狂おしいほどの快楽―にすがるしかない。
それは、当然、自慰行為を伴う。
お姉ちゃんのいない間、私はずっとオナニーをしている。
「あっ・・・あっ・・・うぅんー・・・」
ベッドの中で裸になり、熱くなった女性器を指で撫でる。
私はまだ処女なので、つまりまだ処女膜が残っているので、オナニーするときでもアソコを使うことはお姉ちゃんに禁じられていた。
アソコのまわりを優しく撫でて、あとは一番気持ちいいのはクリトリスだった。
「あぁ、クリトリス、気持ちいい・・・よぁ・・・」
自分でやっているのだから自分の気持ちいいところは分かる。
でも、その気持ちよさはやっぱりお姉ちゃんの舌はおろか、指にすらかなわない。
だから、余計にお姉ちゃんへの恋しさを募らせながら、お姉ちゃんが帰ってくるのを待つしかない。
お姉ちゃんとの交わりは、未だに一方的なものだった。
私が一方的に快楽を与えられている。
お姉ちゃんにも気持ちよくなってほしいと思うのだけれども、お姉ちゃんは、
「まだいいよ。もうちょっとしたらね。それよりももっとゆっこを開発してあげるのがお姉ちゃんの仕事なの」
お姉ちゃんはとっても楽しそうに私を「開発」してきた。
「あぁん・・・あぁん・・・おねえ・・・ちゃん」
お姉ちゃんの与えてくれた快楽の余韻に浸っていると、玄関のほうで物音がした。
「ただいまー」
お姉ちゃんが帰ってきた。私は喜び勇んでガウンを羽織って、二階から玄関のある一階への階段へと向かった。
「お帰りなさい。お姉ちゃん」
私は100万ドルの笑顔を作って、お姉ちゃんを出迎える。
6時間ぶりのお姉ちゃん。すっかり欲情しているのが丸分かりの私の目を見て、お姉ちゃんも笑顔で、
「しょうがない娘ね。もう。お風呂に入ってからかわいがってあげるから」
私は、もう「かわいがってあげる」という一言だけでとても満たされた気持ちになる。
さっきまでいじくっていたアソコからは、新しい愛液がたらたらと流れ出していた。
「あぁん。今日もすごく気持ちよかった。おねえちゃぁん」
「あはは。ゆっこはかわいいんだから」
今日もお姉ちゃんから快楽を与えられて、裸のまま、余韻に浸っていた。
お姉ちゃんはテレビをつけた。そういえば、男だったころから見ていたドラマの時間だ。
このドラマの話をちょっと前までしていた。
主演俳優はおねえちゃんの「好みのタイプ」だと知っている。
一方、私は・・・今日このドラマを見ていて、主演俳優よりも準主役の男の方が「カッコイイ」と思った。
それは、男だったころとは違う感覚だった。
お姉ちゃんはドラマを見る私に注目していたようだった。
私が、男だったころと同じように女にしか興味がないレズビアンなのか、
それともノーマルな男として男に興味を示すのか。それを知りたいようだった。
「お姉ちゃん、私男好きだよ。ノーマルな女だよ」
私は笑って言った。それは、女になったあとすぐから、気づいてはいた。
今までの男としての人生ではなくて、正常な女の体と心を持ってしまった私が、
男を好きだと思うのは、私から見れば自然なことだった。
「そう。安心した」
お姉ちゃんは、私に快楽を与えてくれるけれど、基本的にノーマルな女だ。それはよく知っている。
「あしたさぁ」
お姉ちゃんは突然話題を変えた。
「明日、買い物いこうか。あなたの服とか、買いに行こうか」
「えっ?」
私にとってははじめての外出となるところだった。
「そんなにサイズも違わないから、明日は私の服を貸してあげる。何でも買ってあげるから、行こう」
下着から、スカートから、靴から、一回ではとても持ちきれないほどの買い物をした。
お姉ちゃんの車にいちいち戻っては次から次へと次の店へと向かった。
「せっかく肌も綺麗なんだから、見せるところは見せないと」
これからの春の服が今日は中心になる。ミニスカートには抵抗もあった。
でも、お姉ちゃんの勧めるままに次々と買っていった。
お姉ちゃんは、いちいち「ゆっこ、かわいいよー」とか「ゆっこ、それ綺麗だよー」とかまるで着せ替え人形でも楽しんでいるようだった。
私はといえば、お姉ちゃんの妹として認められているようでそのいちいちがとてもうれしかった。
「あー、楽しかった」
「たくさん買ったわねー。おねえちゃん。帰ったら着てみてもいい?」
「もちろん、いいわよ。でも、帰るのはまだ先だけどね」
あとはもう帰るだけだと私は思っていた。
はきなれないヒールの靴に、スカートに、ブラジャーに、結構体も心も疲れていたので、意外だった。
「えっ、どこかまだ行くの?」
お姉ちゃんは笑顔で答えた。
「うん。これから、男と会うの」
「はぁっ?」
私は目をまん丸にしてもう一度聞いた。
「男って、何、お姉ちゃんの彼氏?」
「ううん。ちがう。彼氏じゃない。まぁ、セフレってとこかな・・・」
「えっ・・・それって・・・」
私は、お姉ちゃんにセフレがいるなんて知らなかった。
かなりビックリした。
「それって、エッチだけする男ってこと?」
「当たり前でしょ。分かるでしょ」
お姉ちゃんが、男だったころの私と恋愛しなかった理由が少し分かるような気がした。
「あたしの知る限り、一番うまくて、処女も扱いなれてる男を選んだの」
「お姉ちゃん、それ、どういうこと?」
お姉ちゃんは口元に笑みを浮かべて答えた。
「いい男だよ。今日は、姉妹丼ってやつかな? それ、その人も食べてみたいって」
「・・・」
返す言葉がなかった。でも、逆らうことも出来なかった。
それに、きっと、お姉ちゃんの言うことだから、私のためになることだと、信じるしかなかった。
「いい、私とのことは言っちゃ駄目よ。レズなんて思われたくないんだから」
「うん。わかった。」
ホテルの前で待ち合わせた男は・・・男だったころの大学の友達だった。
確かに格好いい奴だが、もちろん、今まで性的対象としてみたことはなかった。
結構仲は良かった。しかし、知ってる男だからといって、嫌悪感は不思議と沸いてこなかった。
この男が、私の初体験の相手だと思うと、心臓のドキドキが止まらなかった。
そして、単純に、お姉ちゃんとこの男がこういう関係だということに驚いた。
「やぁ、待った?」
「今来たとこ。」
「へぇ、この娘が愛ちゃんの妹・・・」
「こ、こんにちは、はじめまして、優美子といいます。よ、よろしく」
「すげぇ・・・かわいいね」
「言ったでしょ。ま、あとは中で話しましょ」
光る風呂に光るベッド、ほとんど前面鏡張りのすごい部屋に私達は上がった。
私は緊張して部屋の入り口に立ったままだった。
「ゆっこ、そんなところにいないで、こっち来て座りなよ」
丸くて大きなベッドの上からおねえちゃんが呼んでいる。
「今日はあなたが主役なんだから。紹介するわ。私のお友達の宏樹くん。
かっこいいでしょ。今日、何しに来たかは・・・分かってるわよね」
しっている。滝沢宏樹。私は小さくうなずいた。
「うん、僕も分かってるけど。でも、妹さん、本当に処女なの? 信じられないくらいかわいいけど」
「いいでしょ。変な男に引っかかる前に、ヴァージンくらい捨てさせてあげないと」
「えっと、まだ女子高生だったよね」
「そう、四月からN女子大に通うの」
私はお姉ちゃんの言葉に驚いた。お姉ちゃんはこちらを見て笑っている。
いま、四月にN女子大に入学することを初めて教えられた。
「じゃ、あなたから、シャワー浴びてきて」
「あぁ。いいよ。そんなことより、もう、たっちゃったよ、おれ」
その場で宏樹くんは、着ているものをすべて脱ぎ捨てて、いきり立った男性自身を、
いたずらっぽく見せ付けて、ガラス張りの風呂へと向かっていった。
私はといえば、自分が男だったころと比べて立派な彼のアソコをみて、恥ずかしいやら情けないやら、不思議な感覚だった。
でも、あれで私のオマンコを貫かれるのだと思うと、体の中が熱くなっていくのを感じた。
それは不安半分、楽しみ半分といったところだろうか。
私には貞操観念なんてものは生まれていなかった。
性的欲求に正直に従って、この男とエッチするのだって、悪いことなんて思えなかった。
ましてや、それが、お姉ちゃんも望んだことならばなおさらだ。
「大丈夫よ。大きいけど、優しいし、うまいから。最初は痛いかもしれないけど。
それを忘れさせるくらい優しくしてくれって、いってあるから」
「うん。お姉ちゃんの言うことだもん。信じる」
私には、お姉ちゃんにすがるしかないのだ。たとえ気持ちよくなくても、
痛くても、その後、お姉ちゃんが優しくしてくれるから、平気だった。
「それじゃ、私もシャワーに行くね。逃げちゃだめよ」
正直、逃げ出したい気持ちもあった。でも、お姉ちゃんが逃げるなっていったから・・・
ガラスの向こうで、シャワーを浴びながら、お姉ちゃんは彼のアソコを洗っている。
もちろん勃起したままだ。そのままお尻の方まで洗って・・・なんと言うか、いやらしい光景だった。
目のやり場に困った。
もう、私のアソコからはたらたらと熱いものが流れ出していた。
タオルを羽織って、宏樹が上がってきた。
彼は、私の目の前に来てキスをした。
初めて、男とキスをしてしまった。
信じられないことに、嫌悪感は全くなく。彼の舌が私の口に入ってきて、私の舌と戦っている。
私はもちろん、全く歯がたたない。気持ちよくて、のどの奥から喘ぎ声が漏れる。
そのまま、彼は私のボタンに手をかけた、と思うと、あっという間にスカートまで脱がされた。
「ほら、シャワー浴びてからよ!」
向こうからおねえちゃんが呼んだ。助かった・・・と思った。
正直、これだけカラダが熱くなっても、まだ、男を受け入れるには心の奥底では抵抗があった。
お姉ちゃんは私のアソコまで、丁寧に洗ってくれた。
「今日からいよいよ、大人のオンナね。男はこれで本当に終わり。嫌かもしれないけど、女になっちゃいなさい。楽しくなるから」
私がまだ完全に諦め切れていないことを見抜いていた。
でも、何とかして男であることを諦めようとしていることも、お姉ちゃんは、しっかり見抜いていた。
ふたりでベッドに戻ると、お預けを食らっていた彼の股間は、それでもいきり立ったままだった。
「今日は、姉妹丼をご馳走するから。気合入れてよ。まずは、ゆっこを女にしてあげてね」
「お姉ちゃん・・・」
私がそういったおねえちゃんを見つめると、
彼はあっという間に近づいてきて、さっきと同じようにキスで私の口をふさいだ。
もうすでに素っ裸の私のあそこにいきなり指を這わせて、くちゅくちゅ、と、いやらしい音を立てた。
また、ふさがれた口の奥から喘ぎ声が出たがる。その間も私の舌は弄ばれたまま。
腰に当てられたもう片方の手が、私の背中を優しくなでている。
その間にもアソコはくちゅくちゅ、といやらしい音をたてつづけている。
気持ちいい。でも、私は喘ぎ声すら出せない。こんなに切ない気持ちは初めてだった。
部屋中の鏡に目をやると、何人もの美少女―私―が立ったまま男に唇をふさがれ、
股間をいやらしい音を立てていじくられている姿が飛び込んできた。
なんとも、エロチックな光景に、私はさらに興奮した。
私は、知り合いの男に抱かれるという屈辱とセックスへの期待感、
そして、好きだったおねえちゃんがこの男とこんな関係だったことを知った軽いショック、
いろんな感情がない交ぜになったなかにいた。
「あぁん・・・」
ようやく彼の舌から逃げ出して、少し喘ぎ声を発することが出来た。
カラダは気持ちに関係なく感じていた。
気持ちの中では、未だに男とセックスすることの違和感が抜けきらなかった。
いいや、ここに来て、さっきまでは感じなかった嫌悪感まで感じてきたといってもいいかもしれない。
ここに来て、突然、嫌悪感が湧き上がってきたのだ。
「いやぁ・・・」
彼は私のアソコを撫で回し続けている。
「いやん・・・」
本当にいやだったのだが、一方で、体は正直に反応を続けている。
気持ちよくなるポイントを気持ちよくすることの得意な手がいじり続けている。
突然湧き上がった、抵抗の気持ちは、カラダの気持ちよさに負けそうだった。
しかし一方で、そんなときこそその快感を振り払おうとする私がいる。
それまで彼の首に回したままだった手を解いて、私のアソコで、ぬちゃぬちゃ、といやらしい音を立てている彼の手をとった。
切ない目で「やっぱりいやだ」と哀願する。でも、彼は私のその目を見てなおさら燃えたらしい。
「大丈夫、優しくするから」
そのとき、彼の肩越しにお姉ちゃんが見えた。
私をオンナにしようと、たくさんの鏡に映る、この私をオンナにしようと、
彼女なりの愛情を精一杯示してくれたお姉ちゃんの、願いに答えようと、私は思いなおした。
嫌悪感と戦うことにした。
素直に、体の感じるままに心をゆだねることに決めた。
穴を使わなくとも、くちょくちょと音を立てて私のアソコに快感の種を植え付けていた彼の手がクリトリスまで伸びてきた。
硬くなっているクリトリスを優しくなでられると、それまでとは違う快楽が襲ってきた。
すぐに私の弱点がそこだと見抜いた彼はクリトリスを集中的に攻めた。
「あぁ、あぁ、あぁん」
息も出来ないほどに私は感じてしまって、あっという間に体の力が抜けた。
ひざからがくんと崩れ落ちた私を抱えて、
「大丈夫?」
と、彼が聞いてきた。
私は息も絶え絶えで、「気持ちいい・・」とこたえた。
そのまま抱き起こされた私はそのあと、ベッドで執拗なクンニリングスを受けた。なめられた。
とにかく、彼が、入れたときに痛くないように気を使っているようだった。
手持ち無沙汰だったお姉ちゃんが近づいてきた。
口を離すとお姉ちゃんが言った。
それは、正直言っていやだった。男のチンポをしゃぶるなんて、そんなの、残っていた男のプライドが許さなかった。
でも、それは、そのプライドを崩すための、お姉ちゃんの命令だった。私はおとなしく従った。
「ねぇ、私がしゃぶってあげる」
お姉ちゃんは彼にフェラチオを始めた。
「おぁ、きもちいい」
彼が私の股間にうずめていた口を離した。
「お姉ちゃん・・・」
仰向けになった彼のアソコを一心不乱にお姉ちゃんがしゃぶっていた。
「あなたもやってごらん?」
彼のたくましいチンポを、左手で握って、軽く上下に動かす。ぴくっとうごいた。
私は、意を決して、そのたくましいチンポを口に含んだ。
見よう見まねで上下運動を始めてみた。
これが、意外に気持ちいいのだ。
自分の口が性器になったような気がして、口の中を彼が蹂躙している感覚は、キスとはまた違った気持ちよさで、
その屈辱感、切なさも含めて、私がいつの間にか本当にオンナに変わってしまったことを、上下運動を繰り返しながら、実感するのだった。
その私のアソコはいつしかおねえちゃんがいじくっていた。
彼とはちがう。優しく私のクリトリスをいたわる。
「あぁ、もう、出ちゃうよ」
低い声で喘いでいた彼が突然言葉を口にした。
「いいわよ、一回出しちゃっても。ゆっこ。頑張れ」
お姉ちゃんの指示だった。
私はクリトリスをいじられながら、快感に耐えながら口のピストン運動を続ける。
「出しちゃえ。口の中で受け止めろ!」
いたずらっぽくいうお姉ちゃんの声に従って、続けた。
「おぁぉぉ、いくよ、いくよ」
彼は叫びながら、私の口の中で射精した。
「気持ちよかったぁ」
しかし、私は泣き出してしまった。
なぜ泣いているのかは私にも分からなかった。
口の中に彼のスペルマがたまっている。お姉ちゃんがこういった。
「飲んじゃえ。それ飲んじゃえば、もう怖いものないっしょ」
飲む? これを飲む? そんなレベルのものではない。
「ほら、飲み込む」
お姉ちゃんには逆らえない。
初体験のはずが、私はそれ以前にフェラチオで男をイカせたあげく、そのザーメンを飲み干した。
たしかに、それで、怖いものはなくなった。
また、ひとつ男のプライドが、永遠に失われた。お姉ちゃんの思うままに。
私は、次々にオンナとなっていく。
回復したあと、宏樹さんと改めてセックスすることになった。
しっかり濡れた私のヴァギナのなかに、さっき私の口の中で暴れた彼のチンポが入ってくる。
いくら、あれだけ念入りに準備しても、やっぱり痛くてたまらない。
ゆっくりゆっくり、彼のたくましいチンポが入ってくる。
メリッ、メリッと音を立てているのが聞こえてきた。20分もかかった。
「いよいよ入ったね」
ようやく、根元まで彼のチンポが私のオマンコにおさまった。
「ゆっくり、うごくよ」
もう、男に対する嫌悪はなかった。
気持ちよくはなかった。全く気持ちよくないわけではなかったが、痛いほうが先だった。
正常位のままで、彼のピストン運動が続く。
痛くて、でも、気持ちいい。少しずつ、気持ちよくなってくるのは間違いなかった。
彼は一回終わっているので、ずいぶんと長持ちした。
「うぅん。はあん」
痛さも増すのは間違いなかった。
けれども、気持ちよさはそれ以上のスピードで増していった。
私の中で気持ちのよさが増してくるのを確認するように、少しずつピストンのスピードを上げる。
そして、私のアソコからチンポを抜いた。
抜かれたあと、彼のチンポが入っている感触が残っていた。
彼はそんな余韻に浸らせる間もなく、私に四つんばいになるように要求した。
私はバックで突かれることになった。
今度は彼のチンポが入るようにスペースが出来ていたから、すんなりと入った。
「あぁん。あぁん。きもちいい」
自分を盛り上げる意味でも喘ぎ声を上げていた。
少しずつ、少しずつ、快感は増していった。
その快感が頂点に達する前に、彼はもう一度チンポを抜いて、再び正常位に戻った。
あぁん。あの後ろから犯されてる感じがよかったのに。
そんなことを私は思うようにすらなっていた。
でも、今度の正常位はさっきよりも気持ちよかった。
そして、彼はスピードを上げて、さっきっと同じように、
「宏樹、宏樹さん、気持ちいい。きて、きてぇ」
「あぁ、いくよ」
と太い声で宣言したあと、コンドームの中で射精した。
私は、疲れきって、しばらく動くのも忘れていた。
でも、次にはおねえちゃんが控えていた。姉妹丼はお姉ちゃんの番だった。
疲れきった私はソファーに座って、初めてのセックスの余韻を味わっていた。
いつしか、宏樹さんとお姉ちゃんがエッチを始めようとしていた。
3回目なのに、精力の続く宏樹さん。しかし、それに応えるお姉ちゃんも負けていなかった。
いま、私とやった子供相手のセックスとは全然ちがう。
私は、お姉ちゃんと宏樹さんの前戯のすごさに見とれていた。
ふたりとも、次々とちがうところを攻めて、快感をむさぼっているのが良くわかる。
それは、野性的で、それでいて美しい光景に映った。圧倒されたのだった。
今日を境に、私は完全なオンナになった。と思う。
夜、家に帰って、お姉ちゃんに聞いた。
「私も、お姉ちゃんみたいなセックスが出来るようになるかな?」
お姉ちゃんは笑いながら、
「なに、それ?」
「すごい気持ちよさそうだった。お姉ちゃんも、宏樹さんも。
さっきまで私がやってたのはなんだったのって、思っちゃった」
「・・・もう、本当のオンナになったね。これからもっともっと、気持ちよくなれるわよ。女を楽しむ人生はこれから始まるんだから」
お姉ちゃんはとってもうれしそうに、そういった。
「でも、今日は本当にびっくりしたよ。いろんな意味で」
お姉ちゃんは何も言わずに私を抱き寄せた。
私は、アソコに残る激しい痛み―それは、私がオンナとなったひとつのしるしでもあった―、そして男に与えられた快楽の余韻に浸りながら、眠りについた。