三日目

『……ぅ〜ん…』
閉じられていた瞼が少しづつ開かれると視界に光に溢れた自室が現れてくる。
上体を起こし目を擦りながら意識をはっきりさせていく。
カリカリと頭をかきながらまだ半分寝ぼけているが、昨日からの日課を済ませようと視線を胸に持って行く。
下を見ると足元が見えないほどに膨れた二つの乳房が見え、その先にはシャツを持ち上げる突起があった。
『はぁ、今だ女のままか……』
寝起きに女へと変化していたのだから男に戻るのも寝起きと考えたのだが、昨日から何一つ変化は無いようなので、
がっくりと肩を落とし溜息をはくと、ボフッと身体を倒し枕に顔をうずくめた。
(ねみぃ〜もう一眠りするかな)
目を閉じると、すぐにでも眠れそうだったが、その睡眠を邪魔するように下半身からトイレを知らせる合図がかかった。
寝ぼけまなこでベットから出るとトイレに向かった。階段降り便座に座ると身体をリラックスさせつつも下半身に力をこめた。
『んっ……ふぅ……』
シャーーッと寝ている間に溜まった黄色い液体が勢いよく射出させる。勢いがおさまると残った汁を紙で拭き取り立ち上がった。
『あれ? シミができてる。夜中ちびったのかな?』
パンツを引き上げようとすると、クロッチの部分が細長く楕円状に痕が残っているのに気がついた。
触ってみたが濡れては無かったので夜中に少し漏らして、渇いたのだろうと結論をだすと下着を穿いた。
トイレを出て台所に向かうと母が朝ごはんを作っていた。
『あら? おはよう。休みなのに早いわね、まだ御飯できてないわよ』
『あぁ、なんとなく目が覚めちゃったんだよ。今日は何時頃買いに行くの?』
『そうね〜混まない午前中に行きましょう、お母さん車出すから。それと晋也起こして来てくれる?』
『はいよ』
今日の予定を聞くと台所を出て自室の隣にある晋也の部屋に向かった。
『晋也〜起きろ〜』
遠慮することなく部屋に入るとズカズカとベットに向かう。
『ぐぅ〜ぐぅ〜』
いびきをかいて寝ている晋也の体を揺するが熟睡しきっているのか、起きる気配が無い。
『おい、晋也!起きろってば!』
先ほどより強く体を揺すると、さすがに目を覚ます。
『うぅ〜ん、お姉ちゃん大好き〜』
しかしまだ寝ぼけているのか悠を見るなり抱き着いてきた。胸に顔をうずくめる。
『お、おい! 寝ぼけてんじゃねーー』
いきなりの告白に少し驚きつつも、頭をひっぱたいて意識をはっきりさせる。
『ん? あれ?悠姉ちゃん、おはよ〜』
『挨拶はいいから早く離れろ』
『ふぇ?・・・あっ、ごめん!!』
自分が悠に抱き着いていることに気付くと慌てて離れる。
『買い物午前中に行くらしいから、早めに用意しとけよ』
買い物の件を伝えると自室に戻り着替える事にした。
やや小さ目のシャツに着替えジーパンを穿きベルトをしめると鏡でチェックをして、寝ている間に乱れた髪を整え一階の台所に向かった。
『さ〜て、朝飯食うかな〜』

『じゃあ行きましょうか!』
掛け声と共に母の運転で隣街にあるデパートまで車で向かった。
『着いたらお金渡すから悠は下着と洋服買ってきなさい。晋也はお母さんと食料品売場で買い物ね、駐車場で合流しましょ』
『うん、わかった!』
『え?母さん着いてきてくれないの?』
母が運転しながら流れを説明していくなか悠一人が疑問をあげた。
『あんたもう高校生でしょ、服くらい自分で選んで買ってきなさい。ちゃんと店員さんに言ってサイズ測ってもらうのよ!
あと、ちゃんと女の子の服買いなさいよ!男物買っちゃ駄目よ』
『・・・わかったよ』
普段なら自分で買いに行くが、今回のように女性用、しかも下着となると初めての体験の為に少なからずは心細くなる。
しかし着いて来てくれる気配は無いので、しぶしぶながら認めるしかなかった。

隣街にあるデパートに到着すると駐車場に車を停めてエスカレーター前で二手にわかれた。悠は二階にある下着コーナーに向かう。
(はぁ、まさかこんな形でここへ来る事になるとはな…)
歩きながら前方に見える白やピンク色の下着が並べられているコーナーに目をむけた。
男子の時には見えない壁のようなものが存在し、立ち入りをおのずと遠ざけられた魅惑の地とも言える場所に踏み込む事に、緊張を隠せなかった。
歩行スピードを落としゆっくりと進入していく、幸い開店直後という事で下着コーナーには店員以外に人の姿は見当たらなかった。
(よかった、今の内にさっさと購入するかな)
別に女子の姿である悠がいても違和感のある場所では無いのだが悠自身がこの場に長くいることが嫌だった。
右を見ても左を見ても色とりどりなショーツやブラジャーが置いてある。
しかし恥ずかしながらも好奇心には勝てずどんな品があるのかを少し見てまわった。
(はぁ、ついにブラジャーまで付けなきゃいけないとはな・・でも付けた方が楽だって言うしな)
女になった日、最初は巨乳アダルト女優級の大きな胸に感動を覚えた(今でもそうだが)が、
歩くだけでブルンボヨンと激しく揺れ動き大きさをアピールする乳は注目の的であった。
可愛い顔のために誰もが見取れてしまい視線を集めるのだが、二日間を過ごしてほとんどの男が顔を見た後は、
いやらしい目つきで揺れる乳房を見つめていた。
しかも予想以上に重くて夜には肩こりでヘトヘトになってしまう。
そのような悩みが少しでも解消されるなら恥ずかしいがブラジャーを付けた方がいい気がした。
その為にもスリーサイズをはかり、ちゃんと合ってるものを選ばなくてはならない。
(よ、よし、店員に声かけるか・・・)
初めて測るサイズに緊張する。

というかサイズの他にどんなのを選べばいいのかがわからない。
フルカップブラだのハーフカップブラだの言われても自分はどんなのを付けたらいいのかが、よくわからないので店員に聞くしかないなと思った。
また、年配な方だと現在ノーブラでいることに変に思われると思い若めの店員を探し声をかけた。
『あの、すいません・・・』
『はい、なんでしょうか?』
『えっと、その・・下着の選び方がわからないので教えてもらえないでしょうか?』
『ブラの方ですか? 失礼ですがバストのサイズはおいくつでしょうか?』
『あ、はい。え〜っと、ちょっと正確なサイズがわからないんですけど・・・』
口ごもる悠を助けるように店員が口を開く。
『よろしければ、サイズをお測りしますが、どうなさいますか?』
『あ、はい。お願いします』
『わかりました。それでは試着室の方で測りますので、こちらへどうぞ』
笑顔で応対しながら試着室の方に向かって手を向けると、会計のカウンター下からメジャーを手に取りスタスタと歩き始めた。
それに続いて悠も歩いていく。
(なかなか感じの良さそうな人だな、正解だったかな)
悠の話し掛けた女性店員は若くて落ち着きのあるお姉さんっと言った感じで優しい印象が見受けられた。
『さぁ、どうぞ』
手を向けられ、試着室に入った。悠が入るのを確認すると店員も中に入りカーテンを閉めた。
着替える目的の為作られているので女性同士とはいえ二人も入ると狭さを感じた。
『サイズはバストだけでよろしいでしょうか?』
入って正面にある鏡に対して横向に二人並ぶとメジャーを延ばしながら店員が聞いた。
『あ、ついでにウエストとヒップもお願いします』
『はい、スリーサイズですね。かしこまりました。それでは正確に測りますのでシャツを脱いでいただけますか?』
コクリと頷くと腕をクロスさせながらシャツを掴むと一気に持ち上げ脱いだ。
それと同時に勢いよく乳房が飛び出しブルルンと暴れ動く。
相手が女性とはいえ初めて人前(晋也が見たのは知らない)で胸をさらけ出し、恥ずかしく頬を赤らめる。
(恥ずかしいな〜〜)
ちらっと店員を見ると、少し驚いた顔をしていた。
『・・あ、すっ、すいません、あまりに綺麗で立派な胸だったもので、つい見とれてしまって』
悠の視線に気付き照れ笑いしながら謝ってきた。しかし謝りながらもちらちらと乳房を見つめているのに悠は気付かなかった。
『あの、お客様。余計な事かもしれませんが、そのような服装の時はブラを着用した方がいいと思いますよ。
お年をめしてから垂れるおそれもありますし・・・』
『あ、今までブラは付けるには少し抵抗があったもので付けなかったんですよ』
『そ、そうですか・・それでは後ろを向いてください』
店員の焦る仕種を見て、今の店員への返答がおかしいことに気付き恥ずかしくなった。
男としての意見を述べたのだが普通の女性で、こんなに巨乳なのにブラジャーをしたことが無い訳がないからである。
(やべっ、つい素の答えを言っちゃったよ。大丈夫かな、これ以上変に思われても困るし質問は全部頷けばいいや。どうせ測定の仕方とかもよくわからないし)
変な注目を浴びても困るので店員の指示に従い背を向けた。
『では、失礼しますね』
脇の間から手をいれメジャーを巻き付けられるとひんやりと冷たい感触がした。
『・・ぁん』
巻き付ける時メジャーが乳首を摩り微かな快感が流れ小さく吐息が漏れた。
(やばっ、つい声だしちゃったよ聞こえて無いといいけど・・・)
心配して横目で鏡を見ると、気付いてないのか真剣にメジャーの目盛りを読もうとしている店員の姿が確認できて安心した。
『・・・93ですね、ではアンダーも測りますね』
(きゅうじゅうさん!?)
『アンダーが・・・66ですからバストはGカップになりますね』
(Gカップ!?A.B.C.D.E.F.G…まじかよ、そんなでかかったのか…)
大きいとはわかっていたが実際の数値を言われ、以前より一層大きく感じられた。
両手を使わないと数えることが出来ないカップのサイズに驚くばかりである。
『お客さま? なにか問題でも・・先に進んでもよろしいでしょうか…』
驚きから頭が真っ白になっている悠を店員が現実に引き戻してくれた。
『いえ・・問題は無いと思います…もう好きにしてください・・・はははっ』
今日までの事を思い出すと、そりゃこんな大きさならジロジロと男どもが見て来ても仕方が無い気がした。
自分の胸の大きさがあらためてわかり男に戻れる日がなんだか遠く感じられた。
『す、好きにですか・・・? よろしいのでしょうか?』
『はぁ・・・はい』
『フフッ、わかりました』
適当に答えた悠の一言に店員は一瞬驚いたものの、すぐに嬉しそうに笑った。
しかし悠は自分の胸ばかり気にして店員の様子が変わったことに気付いて無かった。
(はぁ・・・でけぇ胸だな・・Gカップだもんな・・はぁ)
『ひゃっっ!!』
落ち込んでいると急に背筋を指でなぞられ驚きの声をあげる。
『あ、驚かせてすいません。あまりに綺麗な肌なもので・・・でも初々しくて可愛いかったですよ』
振り向いて店員の顔を見たが平然としていたので、また店員に背を向ける体勢になった。
(なんだか、さっきと雰囲気が変わったような・・・まさかね)
バストを測り終えてからなんだか必要以上に肌を触られている気がした。
しかしそうなったのは自分の一言が原因とはわからなかった。バストを測り終えてからなんだか必要以上に肌を触られている気がした。
しかしそうなったのは自分の一言が原因とはわからなかった。
『では、ウエストは・・58ですね。お若いのに見事なスタイルですね、憧れてしまいますわ』
『は、はぁ・・・ど、どうも』
別に元々男なのだから褒められても嬉しくも無いので苦笑いするしかなかった。
『では最後にヒップを測りましょう、ズボンを脱いでくださいね』
『は、はい』
指示に従いベルトを外しズボンを脱ぐ、桃色の熊さんパンツが店員の目に写る。
『あら、身体と違って可愛いらしいショーツを穿いてるんですね、ふふっ』
なんだか嫌みにも聞こえそうな台詞も悠には恥ずかしくて文句を言い返す事もできなかった。
こんな少女趣味な下着を買ってきた母を怨みながら恥ずかしさに耐え俯くしか無かった。
『でも、より正確に測る為にこれは脱いじゃいましょうね』
そういうと店員は下着に手をかけると、ゆっくりとおろしはじめた。
『ちょっ、ちょっと待ってください。そこまで正確じゃなくていいですよ!』
下げられるショーツを咄嗟に押さえたが、すでにお尻の割れ目が半分ほど露出されていた。
『フフッ、そんな恥ずかしがらなくていいですよ。女同士じゃないですか〜』
そう言うと立ち上がり悠の手に自分の手を重ね、ゆっくりと下着を押さえる手を緩めるとショーツを足元までおろしてしまった。
『あっ!』
スルリと脱がされてしまい驚きから声があがる。
『大丈夫、とっても綺麗なお尻ですよ。あらっ、パイパンなんですね〜赤ちゃんみたいにつるつるでビラビラが丸見えですね。フフッ、とってもいやらしいです よ』
お尻を撫でながらメジャーを廻しサイズを測ろうとする。悠は恥ずかしくて顔が真っ赤になっていた。
(なんでこうなっちゃうんだよ、まじ恥ずかしいよ!)
試着室とはいえデパートの中で素っ裸になり、しかも初めて会った人に全身を、
ましてや秘部まで見られて恥ずかしさと情けなさでなんだか泣きそうになる。
(この人やっぱり変だよ・・もしかしてレズなのか!? サイズ測ったらさっさと下着選んで逃げた方が良さそうだな)
必要以上に肌を触ってくる行動や話し方を聞くかぎり悠にはそうとしか思えなかった。
『・・・ヒップは88ですね、若いのに見事なプロポーションだわ。後は下着選びですね』
『あ、ありがとうございした。あとは自分で選びますので…』
測定も終わったので少しでも早く試着室からでようと服を着ようとする腕を押さえられた。
『お客様、私が下着を選びますね。きっとお似合いの品を持ってきますのでこのままお待ち下さい』
『い、いや…大丈夫ですよ。自分で探しますので…』
服を着ようとする悠を止めにかかる店員から早く逃げようと必死で断ろうとする。
『そんな事言わないで下さいよ、最後まで責任持たせて下さい、ね?』
『ひゃんっ!』
説得する店員を無視して強引に服を着ようとした瞬間、店員の指が悠の割れ目をなぞった。
下半身から脳に刺激が送られ喘ぎ声がでる。
『な、ななっ何をするんですか!』
『そんな大声だすと他の店員が来ちゃいますよ。いいから、ね? 私に任せてくださいよ』
少し怒り口調になった悠に臆する事なく店員は後ろから抱き着き片手は乳房を揉み、もう片方は秘部を上下に撫でた。
『ぁっ、あっ、くぅんっ!やっ、やめて・・下さい・・・ゃんっ』
手が動かされる度に試着室から女性の甘い声が漏れ出す。
身をよじり店員から離れようとするが、身体に刺激が流れる事に力が抜け逃げ出すことが出来ない。
『ふふっ、お客様とっても敏感ですね。我慢なさらず私に任せてくださいよ。ね?』
『んぁっ!!?』
声とともに乳首が強く掴まれ、一瞬意識が無くなった気がした。
(ダメ、逃げたくても身体が反応しちゃって力が抜けちゃう)
『ね、お客様いいでしょ?』
『あ、あっ、あっ、わ、わかり、んっ、ました、お願い、します、ぅあん』
秘芯をグリグリと撫でられと今まで以上の快楽が身体を包み、喘ぎ声にまじり店員に任せる返事をした。
『はい、お任せください。では少しお待ち下さいね』
悠の言葉を聞くとあっさりと手を離し悠の姿が外に見えないように試着室を出ていった。
店員がいなくなると悠はへなへなと崩れ落ちペタンとお尻をついた。
今なら逃げ出せたかも知れないが、身体が言うことを聞かず座ったままでいた。身体の奥が熱くなるのを感じながら・・・。


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