「おれ、それでもやっぱり男に戻りたいな・・・」
正樹の親友、翔太は、今は笑顔がとってもよく似合う、さわやかな印象の美少女だった。
カラダには、ものすごい特徴があるわけではない。クラスメートたちの間では、だが。
黒髪に黒く丸い目が印象的で、160センチくらいの、普通にいそうで、なかなかいない、そんな美少女だった。

今、正樹は授業のときもコスプレを強要され、場合によっては休み時間のたびに着替えを要求された。
昼休み、翔太と二人で話していた正樹は、時代を感じさせる、綾波コスプレに身を包んでいた。

「うん・・・」
青色のかつらをかぶらされた正樹がそううなずく。
ただ、相槌を打っただけだったが、「男に戻りたい」などという願望を、口にする翔太の無防備さに驚く。
目を丸くして口を半開きにする正樹を見て、正樹は続けた。

「もうさ、こんなこと言っても、いつ林に犯されるかには影響ないんじゃないかな。
たしかに、セックス、気持ちよさそうだし、やってみたいし、男に戻れても、帰る家もない。
それに無事に帰れるとも思えないし・・・だから、ただの無意味なつぶやきだよ。こういうのを、白日夢、っていうのかな」

翔太は、この状況の中で自分たちの置かれていた立場を冷静に分析してみせた。
自分のそして自分たちの運命・・・それはもはや受け入れるしか選択肢のない現実だった。
だからこそ、男に戻るという、願望を「夢」として持ち続けている、そういう意味だった。

「ほんとに、一ヶ月前にはまだ男だったのに・・・みんな変わっちゃったし」
変わっていないのは、翔太と正樹の親友関係・・・それくらいのものだった。
特別扱いを受けていたときの正樹にも、今、地獄にいる正樹にも、同じように親友として接する翔太。

他の処女たちは、正樹を腫れ物のようにしか扱わない。
正樹と親しくすることでどんなアクシデントに見舞われるかわかったものではない。
それでも、翔太は別だった。
それは、少年だった正樹が、突然少女へとその姿を変えられ、
林に異常な扱いを受けても・・・変わらない、ずっと変わらない、そう思えるものだった。
本当の親友、そう呼ぶにふさわしい存在だった。

正樹の感情は、男と女の間を揺れ動いていた。
この世界が地獄へと突然変貌したあの日、夜までずっと彼女の体を支配していたピンクローターは、
寝る時間になってようやくそれをとることを許された。

快楽というよりも深い苦痛から解放された正樹は、心の底から安堵を覚えた。
しかし、不思議なものである。
何時間もの間、ローターに支配された正樹の体は、それを奪われたときから、喪失感を感じてしまっていた。
しかも、寝るのは林と、淫乱少女たちのセックスが行われた、彼女にとって聖域だったベッドである。

典子やさとみの香りが残るそのベッドは、それ自体正樹にとって屈辱だった。
そのうえ、なぜかカラダは快感の源を失ったことで、うずき始めた。
「はぁ・・・ん・・・」
正樹は、林の目を盗んでオナニーした。
しかし、林の目に留まってはまずい。長く続けることは出来なかった。
そうするとうずきは止まらない。

電気が消されて、林が隣で眠りにつく。
正樹は、どうすればそのうずきから逃れられるかを知っていた。だが、実行できなかった。
林に向かって、一言「抱いてください」と、そう請えば・・・
どのような形かはともかくそのうずきを鎮めてくれるだろう。
だが、それが出来なかった。
その一線を守らせたのは、男としてのプライドだった。

どれだけカラダに女性としての快感を与えられても、処女を奪われるまでは、彼女は完全に落ちない。
彼女は、依然として、「男」なのだ。体が女のものであるだけの・・・すこしずつ女性に順応しているとはいえ・・・
この建物の中では処女はまだ「男」なのだ。

だから、男を選択するココロはまだ生きている。
快楽を求めながらも、正樹の中に「男」が復活しつつあった。
そして、林に奴隷として扱われている正樹の最終兵器が、それだった。
彼女が、最終的に「男」に戻ることを選択すれば、林は、約束の上では、
彼の天使である「美奈」も、そのほかの淫乱少女たちも失うことになる。
だから、「男」としての心は、正樹にとって、林に対抗する唯一・最終・究極の手段だった。

そして、その気持ちを、翔太の一言が高めた。
男に戻る、その願望はきっと処女全てがまだ持っているし、淫乱少女たちの心にもどこかに残っている・・・
そう、正樹はなんとなく信じていた。
その最終兵器があればこそ、地獄のような陵辱の毎日に耐えることが出来た。

あの日から3日が経過していた。
2人の処女が、淫乱少女に変身していた。

直美と菜穂の二人は、二人とも長くて綺麗な髪を持つ、やや長身の美人だった。
胸は直美のほうが大きいが、菜穂は顔も小さく、細い体でも魅力を感じさせた。
長い黒髪のよく似合う美人は、それだけでも気品を称えている。
しかし、二人とも、ほとんど抵抗することなく処女をささげ、
その長い髪を振り乱しながら痛みと快感をそのカラダ、全身で感じ、表現した。
そして、特別性教育もすんなりとすすみ、肉奴隷へと落ちていった。

問題は、正樹の扱われ方だった。
その二日間、正樹は、午後3時にやはり教壇に呼ばれ、林のチンポを立てるための道具として扱われた。
「ヘタクソ。もっと気持ちを込めてしゃぶれ!」
「そんな舌使いで気持ちよくなるか!」
と罵倒されながら・・・
涙を流しながら林のチンポを・・・それでも優しく、気持ちを込めて奉仕した。
涙だけでなく、別の液体も正樹の体は分泌してしまう。
フェラチオしているだけで興奮を感じる「女」としての正樹と、普通にチンポをなめることに嫌悪を感じる、
「男」としての正樹が、彼女の中に同居していた。

特別性教育の場でも同じだった。
今処女を奪ったその少女の体の中から出たままの、チンポをしゃぶってふたたび大きくさせられた。
それでも・・・正樹は林の命令に答えてしまう。
処女でありながら、性奴隷として扱われる正樹・・・
強靭な理性が、彼女の心を何とか支え、平常とはいえないまでも、気力を失わずにすごせていた。

そして、基本的に林とずっと一緒にいる放課後・・・ほかの女を次々と抱く林・・・
ただ突っ立ってみているだけだった正樹は、いつからか、林の淫乱少女たちの行為に「参加」させられるようになる。
ただし、淫乱少女たちのおまんこをなめる道具として・・・・であった。

林の手がふさがっているときに、次の相手のアソコをぬらすための行為を「準備」、
林のスペルマまみれになったおまんこを洗わなくてもいいくらいきれいにすることを「掃除」という。
林は、そうやって正樹が「準備」あるいは「掃除」した淫乱少女のおまんこをひときわ愛した。

やはり、彼にとっては「美奈」がアイドルであり、その体とつながり、
直接の性奴隷として扱うその日がくるまでの間も、天使といやらしい交わりをしていたかった。
「美奈」の唾液交じりのおまんこは、それだけで気持ちよさが違う気がした。
しかし、そんな気持ちはゆがんでしか伝わらない。正樹は、自分が女として扱われないこと・・・
道具としてしか扱われないことが、とても悲しかった。

「ヘタクソ! もっと心を込めてよ」
「くすくす・・・」
淫乱少女たちは、「準備」のときに正樹をヘタクソ、と罵倒した。
それを横から笑う声も聞こえていた。なにを笑われているのか、正樹にはわからず・・・
それだからこそ、負けん気を発揮してしまった。
正樹は、すこしずつうまいクンニリングスを覚えていった。
準備のときはともかく、淫乱少女たちも意識を朦朧とさせている「掃除」の時には、
「あぁん・・・とってもいい・・・」
そんな「お褒めの言葉」ももらえるようになった。
だが、気づく。そんなことをうまくなっても、自分が人として認められるわけではない。
道具として、すこし性能がよくなっただけにしか淫乱少女たちには見えていないと・・・

林と二人きりになったときに「抱いてください」の一言が言えれば、解放される。
でも、やっぱり言えなかった。
女としての恥じらいではなく、男としての最後のプライドが、正樹の解放を阻んでいた。

そんな「地獄」で味わっている苦痛を、親友の翔太に打ち明けていた。
翔太は、そんな正樹のために何もしてやれないことがつらかった。
「俺に出来ることなんて・・・こうして話を聞くことだけだな」
力の弱い処女たちの悲しさだった。
こうして、男として親友と話すのも、これが最後になるかもしれない。
この会話も、きっと何らかの方法で監視されているだろう。翔太との別れになるかもしれない。
たとえ、名前が変わって、淫乱少女に落ちても、親友関係は変わらない、と信じてはいるが、
親友関係そのものが変わらなくても、なにかが変わってしまうだろう。
昼休みのわずかな時間でも、男の上に乗ってよがり狂うクラスメートの声が聞こえている。

「あぁん、あぁん・・・はぁ・・・」
二人の会話の中断した間に、その喘ぎ声が割って入る。
一瞬、二人がこれからたどる運命を否応なしに認識させられる。
「俺たちも、ああなるんだろうな。くやしいけど・・・」
はかない運命だった。早いか遅いかの差で、翔太はもうすぐ淫乱少女になってしまうだろう。
そんなふうに悔しがる翔太に、正樹は一言も声をかけられなくなってしまい、切なげに目を伏せるだけだった。
目が合うと、泣いてしまいそうだった。

そして、午後3時。
教壇にまずは正樹が呼ばれ、林にフェラチオさせられる。
正樹は何も考えないように、黙々と作業をこなした。
林の罵倒にいちいち応えることすらしなかった。いろんな感覚が麻痺していた。

この日も、翔太が指名されることはなかった。
「ひかり」と名づけられた少女は、観念したように、自分から足を開く。
無意味な抵抗よりも、従順さを示すことで、一瞬の苦痛をも緩めようとする。
苦痛に絶えず晒されるのは、正樹一人だった。

すんなりと特別性教育が終わると、これもいつものように、正樹はコスプレを命じられ、
処女でも受けることのできる性的拷問を受ける。
この日は、どこから呼んできたのか・・・その道の男が正樹の体を縄で縛った。
プロの技で亀甲縛りを施された正樹は、その上から、水玉のワンピースを着せられた。
季節に似つかわしくない、夏服は、コスプレとは定義できないものだったが、
夏服の薄さ・・・そして露出の適当さ・・・下着もつけずに縄と体の上は直接ワンピースだったから・・・
ワンピースの上からでも、正樹が縛られているのははっきりとわかった。
服と肌の間からもれて見える縄がひときわ淫靡だった。

「ふぅん・・・あぁ・・・」
その格好のまま、正樹は双子の一人、加奈と、夕美子を呼びに行かされた。
この建物の一角、淫乱少女たちがその狂った宴を繰り広げる場所までは、普通に歩いても2、3分かかる距離だった。
その距離を、両手をも縛られ、自由の利かない正樹が歩く。

「あぁ・・・はぁ・・・」
動けば動くほど、正樹の体を縛る縄は、性感帯を攻撃するように体中を締め付ける。
股間の割れ目にそっている縄は・・・一歩歩くごとにクリトリスを刺激した。
そして、全身の敏感な部分に容赦なく刺激を与え続ける。

「はぁ・・・ん・・・」
いつものように、下着を着けない正樹の歩いた跡には、いやらしい汁がたれていく。
そんなことを気にする余裕がない正樹。
しかも、帰り道には、その跡をクラスメートにはっきりと見られる。
初めて呼ばれる彼女たちは林の部屋の正確な位置を知らない。
だが、正樹の案内は必要なかった。正樹のたらしてきた汁をたどれば、その部屋にたどり着く。

そして、林を「準備」したあと、クラスメートたちの交わりをじっと見つめ続ける。
その間も・・・ひとり切なく体を悶えさせる。
正樹の目の前で痴態を恥ずかしげもなく晒すクラスメートたちは、
どの面々もいずれ劣らぬ美少女であると同時に、完全な肉奴隷だった。

林に求められれば、肛門すらなめた。
林は、そんな美少女たちを支配する快楽に浸り、淫乱少女たちは、カラダを貫かれるとそれだけで幸せなのだ。
別世界の悦楽・・・正樹にはまだ理解できないその世界。

ついこの前まで、もっとも身近な存在だった林が、いつのまにか遠くに行ってしまった。
翔太とあえなくなる放課後は、まさに地獄としか形容し得ない時間だった。
強制的にカラダに与えられる快楽も、慰めになるものではなかった。

そんな中で、処女のままでも、体が女性としての快楽を徐々に深く刻み込むのと逆に、
意識の中での自分は、どんどん男へと回帰していった。
今の正樹には、自分が女であること自体が、苦しみでしかなかった。

いま、「勝負」のときが訪れれば、絶対に勝てる自信があった。
だが、その時はなかなかやってこなかった。

翌日からも同じ扱いを受ける。
もはや、待ちかねたように処女を奪われていく残りの処女たち。
「沙智子」「京香」「りえ」次々と名前を与えられては肉奴隷へと身を落とす。
残った処女はこの時点で4人。正樹と、翔太はまだ残されたままだった。

正樹が特別扱いを受けられなくなり、処女のまま性奴隷のような扱いを受けるようになってから、
毎日、正樹と翔太は昼休みを二人きりで過ごしていた。
その会話の内容は、他愛もないものだったが、毎日、最後には目を合わせて、別れの言葉のかわりとするのがならいだった。

いつ、彼女たちのどちらか・・・とくに翔太が、淫乱少女の仲間入りを果たすのかは、わからなかった。
毎日が、最後の覚悟だった。

囚人服に身を包んでいるのはもう、3人で、もうこここまでくると今日か明日かとその心の準備を固めていた。
もう、いつでもよかった。翔太ですらも、もう、早く肉奴隷に落ちてしまいたかった。
処女の日常は退屈すぎて、淫乱少女たちの快楽に浸る毎日が魅力的に思える。

だが、その翔太も、最後の二人まで、待たされることになる。
「瑠美」「里穂」・・・つぎつぎと正樹がしゃぶって大きくしたチンポの生み出す快楽に落ちて、
そのステータスを淫乱少女へと変え、処女を奪われるときに脱がされた囚人服を着ることは二度とない。

「里穂」が特別性教育を終え、初めて快楽の宴に参加し、
とどまることを知らない快楽の波にその身をゆだねている頃、
囚人服に身を包む唯一の処女、翔太は眠れない夜をすごしていた。

確実に、正樹とも別れのときがやってくる。
自分がこうやって男としての意識を保ち続けていられるのも、確実に今日が最後だ。そう思うと眠れなかった。
親友との別れを明日に控えた正樹が、地獄から解放され、林と同じベッドで眠ることを許されたのは、
午前1時を回ろうとする頃だった。

悶々とした気持ちを、抱えて、この数日何も林に言えなかった、
不満を表すことも出来なかった正樹が、ベッドの中で、林に話しかけた。

「ねぇ・・・せんせぇ・・・」
まるで恋人だった頃のように、甘えた声で話しかけてみた。
林は驚いたように、眠かった眼をぱちりと覚ました。
「ん? どうした、藤田?」
「・・・・・・」
正樹は言いたいことがたくさんありすぎて、口ごもってしまう。
「どうした?言いたいことがあるならなにか言えよ」
林もこのときを待っていた。
正樹が、自分から女を選び、淫乱少女へ落ちることを、処女のまま選択させることが、林の望みだった。
そのためにとことんつらい目にあわせてきた。

正樹は、処女のまま、フェラチオの技量もかなり高められ、淫乱少女たちといい勝負になっていて、
毎日、コスプレの上クリトリスを初め全身に与えられる快楽に耐え、身もだえするその顔も、
紅潮する肌も、どれもこれも「女」としての正樹の能力の図抜けた高さを見せ付けていた。
だからこそつらい目にあわせ、それでも心の奥底で、正樹は・・・「美奈」は、林にとって天使そのもので・・・
大切にしたいという優しさと、苛め抜きたいというサディスティックな欲望・・・その歪んだ妥協点が、
処女のまま性奴隷として扱うことだった。

「どうして、こんなふうにするんですか?」
正樹は、もう、ほとんど泣きそうにたずねた。
「何の話だ?」
逆に林がとぼけて聞きかえす。
「・・・先生は、あんなに私に優しくしてくれたのに・・・私、そんなにひどいことしましたか?
今のまま・・・明日もこんな風にされて・・・私は一体どうなるの?」
不安を吐露する正樹に、林は何も答えない。

そんな質問に答える必要はない、というふうな態度だった。
正樹の質問は要領を得ないものだったが、その口調が泣きの入ったものだったので、
ようするになにを言いたいのかは、林にも伝わった。
「先生、答えて!私はどうなるの?」
林はまだ答えなかった。
「おまえは一体どうしてほしいんだ?」と聞けば自ら彼女は落ち、処女のうちに、淫乱少女への道を選択するだろう。
しかし、まだもう少しいじめてやるつもりだったから、そうしなかった。

「先生・・・私は・・・私はどうなってもいい・・・でも・・・翔太は、みんなと同じように気持ちよくしてあげて・・・
せめて・・・お願い。私と仲がいいからって、差別したりしないで・・・」

正樹の不安の最大のものは、自分のことと同じく、正樹がとんでもない陵辱を受けるのではないかという危惧だった。
正樹には想像もつかないような・・・そして、最後に残されたのが正樹と、その親友の翔太だったことは、
翔太がどんな扱いを受けるかわからない、その可能性を、不安を十二分に示していた。

「おまえと親友の翔太を、普通に? ふふふ、おめでたいな」
翔太を最後まで残しておいたのは、陵辱を与えるためではなかった。
正樹を苛め抜きながらも、親友を話し相手として残しておいた、林なりの優しさだった。
だから、明日、翔太に必要以上の陵辱を与えるつもりはなかったのだが、
とりあえず正樹が面白いことを言ったので、含みを持たせた答えを与えた。

「先生が、もし翔太に酷いことをするのなら、私にも覚悟があります」
「覚悟?」

林の口調が変わった。
「いま、覚悟といったな。覚悟か・・・みんながセックスを楽しみまくってるのに、お前一人のせいでその生活を奪う覚悟か?
それとも、翔太のタテになって先に肉奴隷に落ちる覚悟か? ここから決死の覚悟で逃げ出す覚悟か? 一体どの覚悟だ!」

林が怒鳴るようにすごむ。
正樹は押し黙ってしまった。
なんとか翔太を守ろうとする気持ちだけを伝えるつもりだったが・・・
正樹の「セックス」への欲望はとっくに見抜かれている。
「覚悟」がなにを意味するのか、正樹は考えてもいなかった。
ただ、売り言葉に買い言葉のような文脈で出た言葉に過ぎなかった。
でも、それが何の覚悟かを言い表すことが出来ず、黙ってしまった。

「何の覚悟も出来てないくせに、えらそうなことをいうな!」
絶対的な権力を背景に、林はベッドの上でも正樹を言い負かした。
正樹はそれ以上口答えも出来ず、翔太を守ることも、自らの扱いに文句を言うことも出来なかった。
朝までなき続けた・・・いつのまにか寝てしまって・・・翔太が処女を失う・・・その日を迎えた。

昼休み・・・続いてきた二人の親友関係も、確実に今日で最後だ。
二人は、いつもの場所に座り込んで、黙っていることしか出来なかった。
その沈黙を破ったのは、翔太のほうだった。
「なぁ、なにをそんなにブルーになってるんだ? べつに、みんなと同じになるだけじゃないか。
そんなに、悲しむことじゃない・・・死ぬわけじゃないし・・・」

そんなことはない・・・男としての翔太は、確実に死ぬのだ・・・・そう、言えなかった。
「うん・・・」
正樹の頭を支配しているのは、せめて翔太を、必要以上の陵辱を与えることなく、落としてほしいということだった。
正樹の親友である翔太が、それゆえにとばっちりを食う可能性があることが、とってもいやだった。

親友の行く末を案じる正樹・・・彼女はもう、自分のことなどどうでもよくなっていた。
陵辱にも慣れた。そのうち犯されるだろう。たぶん、明日。
そのときに自分がどんな選択をするか・・
本気で肉奴隷としての生活を楽しんでいるクラスメートたちをあえて男に引き戻すのか・・・
自分も彼女たちの仲間入りを果たすのか・・・それすら、理性で決定できる自信があった。
処女として受けた限りない陵辱は、彼女の精神を強靭に鍛えた。

しかし、そんな正樹の想像をはるかに超えて、この日、翔太に与えられる「特別性教育」は、
残酷なものだった。それは、翔太にとってではない・・・正樹にとって、である。

午後3時、まず、正樹が呼ばれる。
「ふふ、親友の運命がこのチンポにかかってることを忘れるなよ・・・」
正樹を脅す林。その脅しに正樹は屈するしかない。いつもより、丁寧に、心を込めて、林のチンポをなめ上げる。
自分の口の中でむく、むく、と成長するチンポの感触にも慣れた。
慣れた・・・つまり、嫌悪感を帯びた行為なのだ。
このときほど、自分が本来あるべき性・・・男性への復帰を強く望む瞬間はない。
しかし、それでも、親友のために、懸命に、丁寧にその行為を続ける。

「もういいぞ。うまくなったな。藤田」
初めてフェラチオについてほめられた。別にうれしくはなかったが。
そして、その指示通りに正樹は林の忌々しい肉棒から口を離す。
最初はその口の「汚れ」が気になったが、もはやなんとも思わない。
その次の瞬間、正樹の唾液で黒光りがとてもいやらしいチンポを天に向かって立たせたまま、
林が残された二人の処女のうち、一人を呼ぶ。

「岡本翔太」
覚悟は出来ていた。翔太はゆっくりと教壇に向かう。

林の前に跪いたままの正樹が、後ろを向く。
処女のまま肉奴隷として扱われている正樹を除けば、最後まで純潔を保った少女。
親友の正樹と目が合う。さようなら、そう、目で語った。
教壇の近くに来ると、翔太はその目を林に向ける。覚悟をした目が放つ眼光は、悲しく、美しかった。
凛とした、美少女。黒く美しい髪は後ろでまとめられ、あごの輪郭は空間との境目がはっきりしない、
美少女特有の幻のような線・・・それは、みずみずしく、他のクラスメートたちと同じように透き通るような肌の生むものだった。

林は、そのあごを右手で持つ。キスするような仕草を見せる。
翔太は、女としてのファースト・キスを林にささげた。
「うぅん・・・」
林の舌が、翔太の口の中を蹂躙する。
(なんて・・・うまい・・・)
正直な感想だった。体が・・・溶けていくような錯覚を感じた。

手から力が抜けて、倒れそうになると、林がそのくびれた腰に手をかけて支えた。
もう勝負あったようだった。

キスひとつとっても、林の技量は格段に上がっていた。
セックスするために作られた美少女たちと、毎日何度も交わることで、
いまなら処女にでも、激しい快楽を与えることが出来るだろう。
そのような余裕を持った林は、しかし、あっさりと翔太を肉奴隷に沈めることはしなかった。

「藤田」
キスをやめて、もう一度正樹を呼ぶ。
「は、はい・・・」
正樹は、親友が淫乱少女へと落ちていくその過程を目に焼き付けようと決めていた。
だが、翔太が処女を奪われる前にもう一度呼ばれるとは、意外だった。

「岡本の体は、セックスの準備が出来ていないようだ。準備しろ」
「えっ?」
正樹は一瞬意味がわからず、聞き返した。しかし、聞きなれている言葉である。
それに対する返事が返ってくるまでに、その意味を悟った。
「わからないのか? 岡本のおまんこは、俺のチンポを受け入れる準備が整っていない」

聞きなれていた、「準備」の意味をようやく理解した。
そう言うと林は、まだ濡れていない翔太の股間に触れて・・・
そこを触っても指が濡れていないことを、正樹に示した。
「親友が、気持ちよく初めてのセックスを出来るように、お前がその舌で、準備してやれ、と言っているんだ。
ただし、処女膜を破るようなマネはするなよ」
正樹はあぜんとした・・・正樹と翔太に、処女どうしのレズ行為が命じられた。

「聞こえないのか?」
林の命令である・・・逆らえばどのようなことになるか分からない。
自分はともかく、翔太までその犠牲になる。正樹は、ひざ立ちのまま歩き、翔太に近づく。
「や、やめろ、正樹」
翔太は拒否の姿勢を示したが、男たちが、翔太を捕らえて床に転がした。

「うわぁ!」
倒れた翔太の足を、正樹がつかんで、彼女の囚人服のズボンを脱がせ、それをそこら辺に投げて、
ふたたび足を持ち、ゆっくりと開く。
その感覚・・・やわらかい手が、優しく自分の股を開く・・・さっきと同じ悲しい目で二人は見つめあう。

正樹が舌を出して、目を伏せると、ゆっくりと翔太の女芯へと近づく。

「あ・・・は・・・」
正樹の舌が、これから林のチンポを受け入れる割れ目に触れる。思わず声が漏れた。
男の意識を残している翔太には、見かけ完全な女である、正樹によって性器をなめられることのほうが、
男である林に刺激されるよりも、性的興奮を覚える。

「い・・・いや・・・やめ・・・あ・・・」
正樹は、親友のおまんことはじめて対面し、そのこれから受ける傷をあらかじめ癒すようなきもちで、
丁寧に・・・心を込めて・・・せめて気持ちよくなってほしかった。
自分が何度も、望まない快楽を与えられたのと同じ部分を・・・割れ目から上に舌を移動させて、
すでに少し大きくなっていたクリトリスを探し当てる。
淫乱少女たちの罵倒を受けながらその技量を高められた正樹の「準備」は、処女には刺激が強すぎたのだろうか。

「はぁ・・・ン・・・あぁ・・・ン・・・きもち・・・いい・・・」
男同士の意識のまま、親友であり続けた二人の、レズ行為がつづく。
翔太は、完全に女の声で喘いでいる。
正樹は、何も考えないように・・・ただ、翔太を気持ちよくしてあげたい、その気持ちだけをもって、丁寧に、なめた。
両手は、美しく、肉付きのよい脚をなでていた。

「あぁん・・・はぁ・・・あん・・・」
目の前に、完全に女の体で、舌で、手で、自分の体に官能を走らせている親友の姿が悲しかったが、
翔太の感じるその悲しみはすぐに快楽で上塗りされる。
目に正樹の姿が入るとまた悲しみが襲ってくる。そして、また官能が上書きする。

「準備」は確実に整いつつあった。正樹は、その舌に、しょっぱい、ねばっこい液が絡みつくのを感じていた。
正樹は正樹で、親友が完全に女であるような気がして、悲しかった。
その悲しみを打ち消すように、せめて気持ちよくしてあげたい・・・その気持ちだけで、続けた。

「ふふ、盛り上がってきたな。岡本、お礼をしてやれ」
林が岡本に命令する。
正樹ほど従順に林に従うことのない翔太でも、その言葉に従うしかなかった。
快楽は彼女の頭を朦朧とさせて、林の指示を聞いた翔太は、「そうしなきゃ」と不思議に抵抗できなかった。

「あぁん・・・」
ベッドの上で、快感が走り続ける体を回転させ、正樹の股間に顔をうずめる翔太。
翔太のクンニは、ぎこちないものだったが、屈辱による官能を受け続けてきた正樹には、
親友の舌が戸惑いながらも自分の汚れた性器に触れたことが、恥ずかしくもあり・・・うれしくもあった。

「あぁん・・・しょうた・・・」
「あん・・・」
二人は、シックスナインの体制になって、お互いの大事な部分をなめだす。
翔太の技量は、正樹をとろけさせることは出来なかったが、その行為自体が・・・正樹の意識を朦朧とさせ、
それでも必死に翔太に快感を与え続けた。
「あン・・・・はぁ・・ん・いく・・・いくぅ!」
いつしか、翔太はカラダの中に激しい衝動を感じて・・・クリトリスだけで、いかされた。目の前が真っ白になる。

「翔太・・・」
正樹は、このゆがんだ友情の表現が中断すると、突然現実に引き戻された。
絶頂に達した翔太・・・その官能に浸った顔を見ていると、自分がしてしまったことの意味が・・・
いろいろと考えてしまう。

「ごくろうさん。藤田。もういいぞ」
「きゃっ!!」
正樹は、突然、林によってその体を振り払われた。

イかされた翔太は、その絶頂を与えてくれた正樹が振り払われて、
自分の体から引き剥がされていくのを目にして、愛しさでも友情でもなく、
ただ、その快感が遠くへ行ってしまうような気がして、ただ手を伸ばした。
絶頂を迎えた体はうまく動かず、正樹を取り戻そうとして起き上がることも出来ず、
その目は正樹との距離を測る遠近感を失っていた。

朦朧とした意識の中・・・翔太の視界には、正樹の変わりにひとりの男が入ってきた。

林であった。
「もう、準備万端だな・・・もっと気持ちよくなるぞ」
そう、聞こえた。まだ意識がはっきりしない翔太の視界に、自分の股間に、
そのおぞましいペニスを押し付けようとしている林の姿がとらえられた。
しかし、まだ体に力が入らない。抵抗できない。
「いやだ・・・」
ココロはそう叫んだが、抵抗できない。体に力が入らない。
そして、力が入らないことが・・・翔太にとって幸運だったのか、
不運だったのか・・・すんなりと淫乱少女へと落ちていく引き金となる。

「あぁん・・・」
はいってくる・・・正樹が心を込めて愛したその入り口に押し入って来る。
翔太の口からでた声は、抵抗や、意地という男としてのプライドから解放された、
これ以上ないほど処女を失うためのしっかりとした準備を経た、
気持ちのよさ・・・ほんのすこしの痛みを伴った・・・が現れていた。

「はぁ・・・ん・・・」
よく濡れていた彼女の性器は、はじめてとは思えないほど悦んで林のペニスを受け入れた。
あれほど仲のよかった正樹の、愛を示す行為が、男としての翔太の意識をいつの間にか消し去る助けとなってしまった。
ゆっくりと、林は動き出そうとして、一瞬動きを止める。

「おまえは、今から葵、岡本の新しい名前は「葵」だ」
その瞬間、葵のもとの名前はクラスメートたちの記憶から消えた。
男としての彼女は死んだ。あとは、淫乱少女へ落ちていくだけである。

「はぁん・・・ぁ・・・あん・・・あん」
もう、葵は朦朧とした意識の中で必死に喘いでいた。
ゆっくりと動き出した林のチンポが彼女の中で暴れて、その手が体中を撫で回す・・・
自分が女であることを教え込まれているようだった。
その気持ちよさを何とか自分の中で消化しようとする、だから声が出てしまう。
「葵・・・」
正樹は、今は名前の変わってしまった親友が、いきなり初体験から激しく乱れているのを見て、動揺する。
自分がその準備をしてしまったことを、すこし後悔する。
だが、そのおかげで葵を苦しみから救えたと・・・思いなおした。
しかし、どれほど自分を納得させようとしても自分のしてしまったことが消えるわけではなかった。

「あぁん・・・ぁ・・・ん・・・いやぁ・・・」
その声が・・・艶をおびた喘ぎ声が・・・自分がなにものであるかを雄弁に語っている。
耳に入る自分の喘ぎ声は・・・もっと、もっと、
気持ちよいことを求める彼女のカラダの正直な欲求を正直に表していた。

「あぁん・・・また・・・いくぅ!」
彼女がイかされるのとほぼ同時に、林が葵の中に精液を注ぎこむ。
「はあ・・・はぁ・・・」
息を激しく荒らす葵。

「ふふふ、おい、藤田。掃除しろ」
一番近い場所から親友の処女喪失を見守った正樹に、再び屈辱の命令が下される。
林の精液でと、自身の血にまみれた葵のおまんこを、口で「掃除」しろという意味だった。
「は・・・い・・・」
逆らわずに、従う正樹。
「あぁん・・・はぁ・・・」
また、イかされた直後にもかかわらず容赦なく淫靡な刺激を与えられて・・・
葵は搾り出すように喘ぎ声を出す。気を失いそうなほどの・・・容赦ない快楽・・・
正樹はその快感を自分が与えざるをえないことが悔しく・・・
そしていつのまにか発達していた自分の性技を心の中で恥じた。
いつのまにか、自分も奴隷になってしまった・・・その思いを強くした。

「あぁん・・・いい・・・」
喘ぎ声を搾り出し続ける葵のおまんこから、正樹は林の出したスペルマと、
葵の処女膜の向こうにあった血を、吸い出す。
そのことが葵にはとてつもない快感になる。
正樹とのレズ行為でイかされ、林に処女喪失のセックスでイかされ・・・すっかり敏感になり、
疲れた葵の感覚は、正樹の舌に激しく反応する。

葵は・・・自分が落ちつつあるのを感じていた。もう、抵抗なんか出来ない・・・
正樹の舌が与える感覚は・・・あまりに甘美だった。

「さぁ、葵・・・もっとしてほしいか?」
林が、自分のチンポを葵の目の前に差し出す。
「あぁん・・・は・・・はぁ・・・」
髪を振り乱して、目を潤ませ・・・葵は首をタテに激しく振る。その意味するところは明確だった。
「その気持ちを表してみろ」
顔の前に差し出された林のチンポを・・・まるで躊躇することなくつかんで口に含む。
「そう、それでいいんだ・・・」

葵は完全に落ちていた。
下半身には正樹が刺激を与え続け・・・ただでさえぎこちない初めてのフェラチオは集中などできないものだった。
みようみまねの・・・必死の・・・フェラチオ・・・あとは、儀式として葵に女を選択させるのみ。

初めて、教室で・・・クラスメート全員の前で、特別性教育が行われていた。
林の取り巻きの男ひとりが、神とペンを持ってくる。
それを受け取った林は、葵の口からチンポを抜いて、最後の仕上げに入る。

「あぁん・・・あぁ・・・」
切なそうに喘ぎ続ける葵。正樹はまだおまんこをなめ続けていた。
その快感に耐えながら、自分の口から離れた林のチンポを手を伸ばしてつかみなおそうとする・・・

「ふふ、そんなにほしいか?」
「は・・・はい・・・」
そう言うと、葵は顔を伏せる。また、イきそうなのだ・・・
「それじゃ、その女を蹴飛ばしてこっちへ来い。自分が女であることを認めろ。そしたら・・・これをやる」

「はい・・・うぅ・・」
力いっぱい、葵は正樹を振り飛ばし、蹴り飛ばした。
「痛い!」
突然蹴られた正樹は、痛みよりもショックを顔ににじませた。
目には、自分を蹴り飛ばして「女」つまり淫乱肉奴隷に落ちることの契約を済ませようとしている、
親友だったはずの葵の姿が映る。

目の前の快楽に負けて、親友をすらけりとばした葵・・・
そして、その行為の準備を自ら行ってしまった正樹・・・
取り返しのつかない行為をしてしまったことにようやく、気づいた。

しかし、おそかった。
目の前で葵は署名まで済ませ、気づけば林の手で押し倒されて・・・
もう、二度目のセックスが始まるところだった。

「あぁん・・・はやくぅ・・・」
「いくぞ、葵!」

そこで正樹と葵の目が合った。
彼女は、さっき別れを交わした、悲しい目ではなくて、正樹に対して勝ち誇った目をしていた。
それは、決別の言葉だった。
彼女は永遠に、男としての自分を失って、今、完全な肉奴隷へと変貌した。

正樹は、彼女の知っている親友が永久に消えてしまったことを知る。
そして、次の瞬間には、深い官能を受け入れ、溺れ、沈んでいった。
「あぁん・・・あん・・・あぁん・・・」
目を半開きにして、完全に官能に溺れる葵。戦いは全て終わったことを示していた。
あとは、いつもと同じように、快楽の宴が始まる。そこに参加できないのは、正樹一人。

自らの手で、結果的に親友に対して「特別性教育」を施す形になってしまった正樹。
そのことで自分にすら嫌悪を覚える。
そして、最後に処女として残された正樹は、もう味方を全て失ってしまった。
さらに・・・いつもと同じように地獄が始まる。

処女奴隷として放課後は地獄のような日々であった。
それも、きっと今日まで・・・明日には、勝負のときが訪れる。
自分は、きっと勝つ。
自由を手にするんだ・・・負けても、葵たちとおなじ淫乱少女になって、気持ちよくなれる。
だから、今日で地獄は終わり・・・そう信じて、耐えるしかなかった。


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