「ホントに効くのかよこれ」
6畳の狭いアパートに置かれたベットに腰を掛け、高橋京介は小さな薬のビンを指で転がす。
琥珀色の液体の入ったそれは一見小洒落た香水の入れ物のようでもある。
「どうすっかな」
そう言いながらベットに倒れ込みビンを蛍光灯にかざす。蛍光灯の光に妖しく揺れるこの液体。
これを彼に売りつけた人物は『男を女に、女を男に変えてしまう魔法の薬』だと言っていた。
「・・・試してみるか」
京介は不意に起き上がると携帯のある番号をコールした。
◇◆◇
「あ、あの京介君。こんな時間に僕に何か用?」
京介が電話を掛けてから30分後。彼の前にオドオドとした小柄の少年が一人縮こまっている。
「何ビビってんだよ輝、別に殴ったりしねーって。ほら飲めよ」
自分の前に置かれるジュースの入ったコップにビクッと身を竦める小柄の少年、早乙女輝。
彼と京介は同じ高校に通う同級生なのだが、輝は一見すれば中学生に見えるほどの童顔と華奢な身体付きをしていて、不必要に可憐な印象を感じさせる。
「あ、ありがとう・・・」
輝はちらちらと京介を見ながらコップを手に取りちびりと口につける。
その様子を京介はベットに腰掛伺っている。
「・・・あの、何か僕に話が──ご、ごめんなさい」
「だからビビんなって言ってんだろ。とりあえずジューズ飲んじまえよ」
京介の様子を伺うようにちらっと輝は自分を睨んでいるような目線を受け身を竦める。そんな輝を京介は焦れったいと言った風に見ている。
輝は京介に『いじめ』を受けていた。
京介は中学の頃表だっては優等生として振舞っていたが、影では世間一般で言う所の『不良』と呼ばれる行為を数限りなく繰り返していた。
そして京介は表の顔は優等生として進学校へと進み、そこで自分とは別の意味で異色な輝に目を付けた。
「う、うん・・・」
言われるがままにコクコクとコップを傾ける輝を、京介は目を細め薄らと笑うように見つめていた。
輝と同じクラスになった京介は輝にカツアゲからパシリ、ストレス解消と称して殴りつけるなど、同じクラスの生徒や教師にバレないように巧妙に繰り返して
いった。元
から大人しく気の弱かった輝は京介に抵抗できず、親や教師、友人に相談もできずにこれに従うしかなかった。
「あ、あれ?」
ジュースが空になって10分ほどしてから、輝の頭がぐらりと揺れた。
まぶたがぴくぴくと痙攣し、倒れそうになる身体を力の入らない手で支える。
「きょ、京介君。ごめん、なんか・・・変だ」
「なんだよ、眠いのかよ。1時間くらいしたら起こしてやっから寝ちまえ」
「わうっ」
京介は輝の腕を掴むと強引に立たせ投げつけるようにさっきまで自分が座っていたベットへ寝かせる。
「だ、だめだよ・・・」
意思の力を総動員させても抗う事ができない睡魔に押し流されながら、輝は京介がいつも自分を殴る前の嬉しそうな、
自分にとっては恐怖でしかない笑顔を浮かべているのを見た。
そして輝の意識は闇に落ちて行った。
(暑い・・・)
身体が汗で濡れているのがわかる。真夏の昼間にクーラーも付けずに昼寝した時のような灼熱感に寝返りを打とうとして・・・失敗した。
「・・・え・・・・・・あ?」
「んだよ、やっと起きたのかよ」
ぼんやりとする頭で輝が目を開けるとニヤニヤとした笑みを貼り付けた京介の顔が見えた。
「ご、ごめん。僕寝ちゃって・・・あれ?」
輝は慌てて起き上がろうとしてがくんと引き戻される。どうやら両手が頭の上で縛られベットに括りつけられているらしい。
「え? ちょ・・・な、なんで?」
そして自分が服を着ていない、下着すら付けていない全裸であることに気がつく。
少し自由になる首だけを自分の身体に向けると見慣れぬ双丘が視界に入る。
「くっくっくっく・・・あっはっはっはっはっはぁ! ホントに女になっちまうなんてなぁ。似合うぜ輝ぁ」
「な、なんで?」
輝の姿を見下ろしながら嬉しそうに笑う京介と、自分の置かれた状況に混乱しながら何とか身体を起こそうとするが、
腕がかなりキツク縛られているのか一向に自由にならない。
「きょ、京介君これはいったい・・・」
笑い続ける京介に救いを求めるように尋ねながら、普段より高くなってしまった自分の声に気づき、いいようの無い不安が輝の身体を駆け抜ける。
「いやな、今日街で変な奴から面白い薬買ってよ、量も少なかったしお前で試してやったんだよ。高かったんだから喜べよバーカ。くっくっく」
「じゃ、さっきのジュース・・・うひぁっ!?」
京介は喉で笑うと輝の大きく張った胸を乱暴にこねる。
「うおっ、すっげぇ。本物の女の胸じゃねーか。気持ち悪りやつだな」
「い、痛い・・・京介君やめてよ・・・うぁっ」
ゲラゲラと笑いながら京介が輝の乳首に乱暴に爪を立てると、輝は辛そうに身体をくねらせる。
「エロい身体しやがって、お前ホントは女だったんじゃねーの?」
「そんなことない・・・あくぅ」
京介がぐねぐねと両手で二つの膨らみをこねまわすと、痛みからか輝の身体が押し殺したように跳ねる。
「でけー胸しやがってよぉ、へへへ・・・おらぁっ」
「うあぁっ! い、痛い、やめ・・・ひあっ」
血走り興奮した目で荒く息をつく京介は輝に馬乗りになると胸の先端を乱暴に抓り捻る。
輝の反応に気を良くした京介は暴れる輝の下半身を片足で器用に抑えると、片手を輝の足の付け根へと移動させ、指を輝の中へ強引にねじ込む。
「あうぅっ・・・かっ・・・は・・・・・・やめっうああぁぁ!!」
まったく濡れていないそこを京介の指がぐりぐりと抉り、輝は感じた事の無い異物感と苦痛に身体をビクビクと跳ねさせる。
痛みから逃れる為に力が入った輝の片足の膝が股間をまさぐっている京介の腕に強かにぶつかる。
「このっ・・・暴れんなおらぁっ!」
「っ!・・・つぅ」
輝の口の中に鉄の味が広がる。京介が輝の顔を殴り飛ばしていた。歯が当たったのか唇を切ったらしく輝の口の端から血が一筋流れる。
「お前は大人しくしてりゃいいんだよバカが」
「ううぅ・・・」
痛みと混乱と恐怖からか輝はボロボロと涙を流し始める。
大人しくなぅた輝を見て荒く息をつくと、京介はズボンを下ろし輝の足の間に身体を入れ、赤黒く勃起したペニスに自分の唾液を塗りたくる。
「手間かけさせやがって。おらいくぞ」
「あ・・・やだ・・・・・・それだけはやめてぇ」
下半身に熱い肉を感じ、自分の上で凶暴な笑みを貼り付けている同級生に涙を流しながら懇願する。
京介はそんな輝を見るとさらに唇の端を醜く曲げた。
「うるせえよバーカっ!」
「あぁぅっ!」
硬く閉じた秘唇を、遠慮も気遣いも無い腰の動きでずぶずぶとこじ開け、京介はペニスを埋め込んでいく。
硬く、狭い抵抗に京介は呻くと輝の腰をガッチリ掴むと一息に下半身をぶつけた。
「うあっひああぁぁぁぁぁぁっ!!」
「うおっ・・・すっげぇ」
輝の身体の中を激痛と高熱が駆け巡っていく。身体はつっぱり、口は酸素を求めるようにパクパクを動く。
「ああ・・・あうぅ、い、痛い。痛いよぉ・・・」
二人の結合部から血が流れシーツを赤く濡らしていく。
「人のベット汚しやがって。ふざけんなおらっ!」
「あうっ・・・うぁ」
京介が慣らすように腰を数度動かし、にわかに腰をガンガンと叩きつける。
「ひぁっ! あっあ・・・うあぁっ!!」
ずっずっとペニスが往復するたびに輝の身体がビクビクと跳ね、大粒の涙がこぼれる。
そのうちに粘っこい水音がかすかに結合部から漏れ出し、輝の悲鳴にも甘いものが混じり始める。
「なんだよお前、感じてんのか? 変態野郎が。あ、今は女だったな。悪りい悪りぃ。ひへへへ」
「あっ、ちがっ・・・んぁ」
京介の腰の動きが獣じみた早さになり、パンッと腰を打ち付ける音に混じり、じゅっじゅっと派手な水音とかすかな嬌声が京介の狭い部屋に響く。
「やっぱりお前ドMなんじゃねーか? こんだけされてよがりやがってよ」
「ふぁぅっ・・・んん・・・あんっ」
輝は高熱で浮れた頭でぼんやりと京介の言葉を聞いている。目は虚ろになり、唇を切った血の跡とは別によだれがだらしなく垂れている。
「そろそろいくぞっ!」
京介は輝の両足を肩にかけるとさらに深く腰を、さらに早く突き出し、輝を強引に絶頂へと高めていく。
「あっあっあぅっ・・・ふあぁっ!」
「おらぁっ!」
ペニスを子宮口を抉るほどに叩きつけると、熱い精液がびゅるびゅると音が聞こえてきそうなほど大量に輝の膣内に迸る。
「うああぁぁぁぁぁっ!」
その火傷しそうな迸りを受け、輝も絶頂を迎えるのだった。
「何泣いてんだよ。早く帰れようぜぇ」
戒めを解いた後、泣きじゃくる輝を京介は蹴飛ばす。
「う・・・うぅ・・・こんな格好じゃ帰れないよ」
「知るかバカ。戻す薬なんてねーんだよ」
そう言い捨てると輝の服を投げつける。輝はしゃくり上げながら服を手に取るとのそのそと服を着ていく。大きく出た胸でシャツがきつい。
京介に追い出され、輝はふらふらと自分の家へと歩く。瞳からは止めどなく涙が流れ続けている。
「僕・・・これからどうすればいいんだろう・・・」